レポート Vol. 29 業界を盛り上げようと始まった「とやまのます寿しスタンプラリー」

コロナ禍で売り上げが落ち込むます寿し業界を盛り上げたいと始まった「とやまのます寿しスタンプラリー」。富山市内12店舗で食べ比べを楽しむスタンプラリーを企画した富山ます寿し協同組合の理事長で、「高芳」代表取締役の多賀善治さんにお話を伺いました。

富山の名産・ます寿しを食べ比べ
スタンプラリーで魅力を新発見!

富山ます寿し協同組合は、組合に加盟する12店舗で、「ます寿しスタンプラリー」を始めました。対象店舗でます寿しを1重以上購入するとスタンプが1つ押印されるもので、スタンプの数に応じてキャッシュバックや、12店舗達成で12店舗分のます寿し(1重)引換券のプレゼントといった特典が受けられます。
同組合では、ウィズコロナを見据え販路開拓や感染症対策などの意欲的な取組みを後押しする富山県中小企業リバイバル補助金を活用し、スタンプラリーの台紙やポスターなどを製作しました。

 「とやまのます寿しスタンプラリー」の台紙。各店舗の場所やます寿しの特徴などを紹介している。

ます寿しは、使用するますや米の種類、ますの味付けや締め具合、厚みや並べ方、ご飯の硬さや酢加減、押しの強さなど、店舗によってそれぞれ特徴があります。
多賀さんは、「コロナ禍で大きなイベントや会合が相次いで中止になり、観光客も減って売り上げが減少している店が多い中、組合として何か活動できないかと考え企画しました」と話します。

店ごとに個性があるます寿し。「自分好みの味を見つけてほしい」と多賀さんは話す。

多賀さんは、「当店にも初めてのお客さんが来店され、おもしろい取り組みだという声も多く届いています。12月1日の開始から15日目には、立山町在住の親子連れが12店舗を達成しました。1日に5店舗まわっていただいた日もあるようです」と声を弾ませます。
12店舗を達成した後は、台紙を組合に郵送すれば、後日、12店舗分のます寿し(1重)の引換券が送られることになっています。
「店舗ごとにお得意さまがいる中で、最初はスタンプラリー開催に消極的な意見もあり、コストがかかると異論も出ました」と多賀さん。しかし、「米離れも進む中で富山の食文化を継承し、特に若い人にます寿しのおいしさを知ってほしいとの思いから開催にこぎつけました。食べ比べという企画を通して、今以上に自分の店の商品の良さに目を向け、よりおいしい商品を作るよう、業界全体でさらなる味の向上を目指していきたいです」と力を込めます。

富山ます寿し協同組合理事長で、「高芳」代表取締役の多賀善治さん。

「コロナ禍でマスク着用やアクリル板などの設置が当たり前の世の中になりましたが、それによりかえってお客さんの目や声に注意を払うようになり、気持ちを集中して応対するようになりました」と話す多賀さん。「かつては富山の食といえば、ます寿しでしたが、最近はブラックラーメンや白エビに押され気味です。持ち帰って家で食べるます寿しは、巣ごもり需要にマッチした商品で、従来の1重や2重は、家族団らんのシーンにもピッタリです。江戸時代から令和まで続く歴史ある富山の味、工夫を重ねた各店の味を試し、好みの味を見つけて、富山のます寿しを県外にもぜひ広めてもらいたいですね」と期待を寄せています。

組合では、ます寿しをイメージしたキャラクターのネーミングも募集している。

スタンプラリーの台紙は、各参加店舗のほか、富山市内の銀行の窓口などでも手に入ります。スタンプラリー開催は、2022年3月31日まで。

事業社名
富山ます寿し協同組合
住所
富山市丸の内2-4-17
電話番号
076-421-1424
URL
http://www.toyama-masuzushi.or.jp/