レポート Vol. 23 コロナ禍の中オープンした雑貨店「朱雀堂」

コロナ禍を機に改めて自身の将来を見つめ、美濃焼の食器などを扱うお店を開いた20歳の柿澤沙帆さん。「お客さんとのやりとりが楽しい」と語る柿澤さんにお話を伺いました。

コロナ禍を機に出店を決断
美濃焼の食器で食卓に笑顔を!

2021年4月、滑川市瀬羽町にオープンした美濃焼やアクセサリーを扱う「朱雀(すざく)堂」。同年3月に富山短大を卒業した20歳の柿澤沙帆さんが開いたお店です。
短大で経済・経営学を学んでいた柿澤さんは、コロナ禍で自身の進路について考えた末、自分の店を持つという選択をしました。

 「厳しい状況を分かった上で始めたお店なので、コロナ禍で特に苦労したと思うことはありません」と笑顔を見せる柿澤さん。

「コロナ禍でお店を開くとき、最もリスクが少ない業種は何かを考え、一生懸命勉強しました」と話す柿澤さん。自宅で過ごす時間が増える中で出会った美濃焼の美しさに心動かされ、その良さを広めたいと考えるようになりました。
レトロな雰囲気の店内には、あたたかみを感じる藍色のお皿や、印象的な柄のご飯茶碗といった食器を中心に、アクセサリー、衣類や雑貨など200~300点が並びます。多彩な商品の仕入れは、ビデオ会議システムを利用して行っています。「食器はシンプルなものより、柄物やデザインが印象的なものが多いかもしれません。電子レンジや食洗機でも使え、重ねてすっきりと収納できるものを揃えています」。

コロナ禍で移動が制限される中、ビデオ会議システムを利用して岐阜県から仕入れた食器が並ぶ。

お店がある瀬羽町は、祖母の家が近くにあったことから、子供の頃から慣れ親しんできた場所。通りにはここ数年でカフェなどのオシャレなお店が次々と増え、にぎわいを見せていることも出店の決め手になりました。お店同士仲が良く交流も盛んで、カフェで使用する食器を購入してもらったり、空いた時間にお店を行き来したり、来店客にお互いのお店をPRしたり、町全体を盛り上げていこうという雰囲気が感じられるといいます。

ネックレスやヘアアクセサリーなども並ぶ。中には店主の父親が作るシルバーアクセサリーもあるという。

食器は1,100円以下がほとんどで、高いものでも1,760円。衣類は3,000円以下とリーズナブル。客層は若い女性から年配の方までと幅広く、「インスタグラムを見た」という80代の女性がお孫さんと一緒に来店したことも。また、「コロナ禍で断捨離をして必要な食器まで捨ててしまったので、改めてここで買い揃えたい」と通うお客さんもいるなど、リピーターが多いのも特徴です。ほとんどの人がインスタグラムにアップされた商品の写真を見て、目星をつけてから来店するため、滞在時間は短いといいます。

店の入り口には手指消毒液を置き、閉店後には商品を一点ずつ拭くなどして感染対策を行っている。

柿澤さんの学生時代最後の年はコロナ禍で制限されることが多く、修学旅行などの学校行事はすべて中止になりました。「子供たちにはそんな寂しい思いはさせたくないですね」と柿澤さん。「少しでも喜んでもらいたいと子供用の食器も揃え、“アメちゃんすくい”を企画したり、お菓子を用意したりしたことも。ここでお皿を選んだことも思い出にしてもらえたら嬉しいです」。

クマやペンギンなどの絵が描かれた小皿など、かわいい子供用の食器も揃う。

「食器は1日に1度は使うもの。今は外食もままならないと思うので、ぜひとっておきのお皿を選んで気分を上げてほしいですね」と柿澤さんは話します。
お店の今後については、「いつか美濃焼の食器を使ったカフェを開きたいです。また、呉西からわざわざ滑川まで来てくれるお客さんのために、高岡辺りに2店舗目を開くことも考えています」と話してくれました。
置かれた状況を受け入れ、自身を深く見つめ直して選んだ道。柿澤さんの夢はさらに広がります。

事業社名
朱雀堂
住所
滑川市瀬羽町1835
電話番号
なし
URL
https://www.instagram.com/suzakudo/