レポート Vol. 14 コロナ機にICT、テレワークをさらに強化させた「岡部」の取組み

働き方改革が推進される中で流行した新型コロナウイルスの影響で、ICTやテレワークに注目が集まっています。第14回目は、土木、建築、公園施設事業で高い技術力に定評がある総合建設業『株式会社 岡部』の取組みをご紹介します!

『株式会社 岡部』富山本社

創業1943年の『岡部』は、富山県を拠点に土木・建築工事、公園施設関連工事などを主力とする総合建設企業です。「技術の岡部」と呼ばれるほど、県内外から高い評価を得ています。

特に全国展開する「公園施設事業」は、総合建設業として積み上げた技術とノウハウで、遊具製作から公園の設計、施工、安全点検までワンストップで手がけています。大型施設や公園のオリジナル遊具やアスレチック遊具が有名で、なかでも大型ネット遊具は国内トップのシェアを誇ります。公園や施設で『岡部』の遊具を一度は目にしたことがあるはず!

『岡部』が手がけた東京『ギャラクシティ』の大型ネット遊具
富山県美術館「オノマトペの屋上」の遊具

『岡部』では高い技術力とチャレンジスピリットを駆使し、新規事業や新工法に取り組む社風が創業当時から受け継がれています。また働き方改革にも積極的。仕事と家庭の両立やワークライフバランスに配慮した新しい働き方、男女ともに働きやすい職場環境整備、子育て支援に取り組んでいます。

働き方改革と切り離せないのがテレワーク。『岡部』では育休中社員の職場復帰を円滑にするため、PC貸与などICT環境を整え、グループウェアを利用した「在宅勤務」を2010年からスタート。育休中の社員だけでなく看護・介護休暇、時短勤務をする社員に対しても制度を確立し、2017年から独自のテレワーク規定を設けて本格運用しています。

また、スマートフォンやタブレットを使用した自社開発アプリで業務効率化を図る実証実験を2010年に開始。2015年には「モバイル勤務」を本格導入しました。このほか、現場(施工先)から情報共有や管理業務をリモートで行う「サテライト勤務」を実施するなど、建設業の特性に合わせたテレワークスタイルを推進しています。

スマートフォンと自社アプリを活用した「モバイル勤務」の一例

しかし、ICTやテレワークを活用した働き方改革を進めていたところに、新型コロナウイルスが襲いかかりました。

『岡部』では、これまで運用していたテレワークのノウハウを拡大させ、全社的に在宅勤務を適用しつつ、出社の必要があれば分散出社を実施しました。ミーティングはリモートで、報告書はアプリを利用したデジタルデータとして納品。出張から戻った社員を一時的に「隔離」しながら業務を進めるための社内スペースの設置。ICT化した現場事務所をサテライトオフィスとすることで、リモートによる現場作業員との密な情報交換を続けることができました。

現場・事務所・土木部のリモート会議の様子

「ICT環境がある程度整備され、テレワークに関してもこれまで試行錯誤して培ったノウハウや素地があったので、コロナ禍においてもすんなりと対応できました。コロナは、テレワークの仕組みを強化する足掛かりとなった上でいいきっかけになりました」。今回お話を聞いた、専務取締役の石永裕明さんは振り返ります。

否応なしに全社的にテレワークを強いられたことで、テレワークやICTを幅広く適用していく上での問題点を洗い出すこともできたそう。押印やコミュニケーション不足、セキュリティ対策、勤怠管理の問題などは、今後の課題です。

現在、『岡部』ではさらなるテレワーク整備と推進を目的としたワーキングチームを発足させ、表面化した課題の解決策と新たなノウハウの構築を進めています。さらに3年をかけてテレワークの手法、改善点を掘り下げます。


「コロナの影響で問題点もありましたが、会議はリモートになり、移動時間や出張旅費の削減につながりました。遠隔雇用形態も進み、全国から優秀な人材を採用できました。人材不足が悩みの土木・建設業界においては思わぬメリットです。また公園施設事業に関しては海外展開も見据えており、リモートはそちらの参考にもなりました」。(石永専務)

これまでの実績の蓄積とコロナ禍に向き合った経験を踏まえ、『岡部』では、コロナ後も理想の働き方と生産性向上を追求し続けます。

事業社名
株式会社 岡部
住所
富山本社/富山市八人町6-2
電話番号
076-441-4651
URL
http://www.okabe-net.co.jp/