移住先、働く場としての富山県
差別化できる魅力と働きやすい環境PRを

(牧山)富山県の農業と土木・建設業の立場から、若い方にメッセージをお願いします。

(金泉)当社の従業員の最高齢は83歳で、従業員の一部は冬場3ヶ月休暇にしています。60歳以下でしたら1年間の試用期間を経て、できるだけ正社員になってもらっていますが、「3ヶ月の冬休みの方がいい」とそのまま正社員にならない方も結構います。最近の若い人はお金ではなくて自分のライフスタイルを大事にする人が増えているように感じます。

(牧山)今の若い方はお金ばかりでなく、楽しさやスキルアップの可能性に関心の高い方が多い。そしてコロナの影響で、新しい働き方を求める人も多くなっています。地方間で人を取り合う時代になる中で、移住先としての富山県、UIJターンで富山県をどうやって頭に置いてもらうか。その時に具体的なアピールポイントがあった方がきっと若い人に響きますね。

(岡部)県外出身者に感想を聞いてみると、富山は海が近く、3000m級の山も近くて、アウトドアにはすごくいい環境だと。水も食べ物も美味しい。実際に住んでみると本当にいいところだと聞きます。東京は新幹線で約2時間、大阪も完全に北陸新幹線がつながれば1時間40分で行けますし、名古屋も近い。他の地方に比べて大都市圏にも近く、地理的にも有利です。あとはいかに富山に魅力的な企業・産業があるかですね。それがあれば、人を集められるポテンシャルは全国的にも非常に高いと思います。

また働き方の中では、当社は平成7年以降、毎年3〜4名新卒者を採用していますが、途中で離脱する方もいます。農業と同じで土木・建設業は天候相手、冬場前に現場を終わらせなければならない仕事なので、完全週休二日制にしにくいことが一因かもしれませんが、今は、建設業に若い人を集めるため、働き方改革に国をあげて取り組んでおり、国交省の公共工事は完全週休二日制体制または四週八休体制を敷いています。富山県も同様の取組みが進んでいます。業界全体の流れはいい方向に進んでいると思います。

あとは現場が終われば、まとまって休みが取れるメリットもあります。平日混まない時期に海外旅行に行けるのが魅力だという方もおられます。3Kというマイナスの部分もありますが、メリットもたくさんありますので、うまくアピールしていきたいです。

(牧山)では今後の展開について意気込みをお願いします。

(岡部)一社では何もできませんが、建設産業全体でイメージアップを図ることが大事だと思います。そこに新しいICTの技術を使い、3Kと言われるところをなるべく削ぎ落とす。そして若い方が「この会社で働いてよかった」と思える事業や社会貢献できる事業、やる気があればどんどんチャレンジできる新しい事業を起こしていきたいです。

また、多様な働き方、人種・性別を問わず働ける環境も必要です。当社は遊具事業をやっていることもあり、子育て支援に力を入れていますが、これからは介護に関しても働き続けつつ、行える環境をしっかり作り、会社の魅力にする。これがモデルケースになればと思っています。人材の取り合いが現実にはありますが、ICT技術を使っていかに生産性向上につなげていけるかですね。

(金泉)インターネット発信が受注に結びついたお話など、今日は本当にいい話が聞けました。当社もインターネット販売をしていますが、WEBに商品を載せておくだけで優秀な営業マン何人分の仕事をやってくれます。地方で企業のレベルや魅力を向上させることも含めて、インターネットの使い方をもっとレベルアップしていかなければならないと思いました。岡部さんでいえばキラーコンテンツである遊具。うちも有色米(黒米・赤米)があります。特に地方企業はそういった差別化できるものをうまく見つけて育て、ネットで勝負することが求められていると考えさせられました。

(牧山)これからは日常生活を送るために欠かせない仕事を担う“エッセンシャルな業界“に、さらに注目が集まってくる時代かもしれません。お二人の業界、ひいては富山県に、若い方や移住する人がどんどん集まるよう、魅力を発信していければ良いですね。

本日は貴重なお話をいただき、ありがとうございました。

富山県中央植物園
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